好かれる話し方のコツは、「準備」にあります。
人前で話す前に、本番の流れを想定したうえで、スピーチの練り込みをするなど、練習することが大切です。
目次
好かれる話し方のコツ ~人前で話す前の「3つの準備」~
①情報収集
②会場の下見・下調べ
③練習
①情報収集
本番さながらのイメージを描くためには、前もって、情報収集をしておきます。
人前で話すことが決まったら、次の点を、主催者などに確認しましょう。
- 「お客様は、何人くらい集まるのか」
- 「平均年齢は、どのくらいか」
- 「男女の比率は、どのくらいか」
- 「自分以外に話す人は、何人くらいいるのか」
- 「自分が話すのは、何番目か」
などです。
こうした情報があれば、聞き手が興味をもつ話題がわかり、話すスピードやリズムの取り方の勘所(かんどころ)もわかってきます。
②会場の下見・下調べ
結婚式のスピーチのように、大勢の前で話す場合は、
早い段階で、会場に行って、下見をしておきましょう。
会場係にお願いして、会場を見せてもらい、
- メインテーブルやマイクの位置、
- お客様のテーブルの配置、
- 司会者の立つ場所、
- 照明、
- 音響、
などを、ひと通り、確認しておきます。
こうした下調べは、特に、
- 人前に出ると、あがりやすい人、
- 経験の少ない人、
- 知人が大勢出席しており、絶対に失敗が許されない人、
などは、必須です。
綿密に調べることで、頭のなかで本番に近いイメージを描けるので、会場の雰囲気を体感できます。
③練習
練習するときは、イメージのなかで、当日の様子をリアルにシミュレーションしましょう。
(…満員の会場で、司会者から紹介されて、マイクの前へ歩いていきます。
マイクの前で、深々とお辞儀をして、一瞬、会場内を見渡してから、第一声を切り出します…)
こうした様子を、第三者になったつもりで、冷静に観察しながら、理想的な自分を思い描くのです。
このイメージ通りに、何回も、声を出して、練習しましょう。
場慣れしている人でも、最低10回ほどは、声に出して、読みましょう。
大体3回ほど読めば、つっかえずに、読めるようになります。
4、5回目くらいで、
- 「どこを強調して、読めばいいのか」
- 「どのように読めば、メリハリがつくのか」
原稿に印をつけながら、読んでみます。
その後は、原稿を覚えるために、目で追いながら読み、徐々に見なくても話せるまでに仕上げていきます。
大体、覚えたところで、
少なくとも、5、6回は、声に出して、読んでみましょう。
本来、「ブラッシュアップ」(磨き上げ)をするのは、この段階からです。
本番さながらに、身振り・手振りをつけながら、練習してください。
ここまで準備して、はじめて、自信が芽生えてくるのです。
ところが、このような練習をしている人が、非常に少ないのです。
カラオケの好きな人なら、おわかりでしょうが、
新しい歌を、人前で披露するときは、事前に、何度も、声に出して練習するのではありませんか?
そのうちに、味が出てきて、「節回し」(節の上がり下がり、抑揚)も、板についてくるのです。
人前での話も、同じことです。
繰り返し、声に出すことで、
- 話の内容を、頭に入れるだけでなく、
- 抑揚のつけ方や、間の取り方などを、体に覚え込ませることができるのです。
参考までに、付け加えますが、
100回以上、練習する人は、ざらにいますので、心得てください。
ここまでしておけば、潜在意識にも、成功のイメージが刷り込まれます。
人前で話すことへの静かな自信が、みなぎってくるので、
本番でも、心地よい緊張感を保ちながら、自分のペースで、話を進めることができます。
目の前に聞き手がいるつもりで、本番さながらの練習をしておけば、当日も同じように話せる