セントジョーンズワートの効果については、議論があります。
ドイツなど、ヨーロッパでは、肯定的ですが、アメリカでは、否定的で、偽薬以上の効果は認められないとしています。
目次
1. セントジョーンズワートというハーブ
「セントジョーンズワート」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)
「セントジョーンズワート」(西洋弟切草、セイヨウオトギリソウ)は、
ハーブティーなどの「嗜好品」として、あるいは、その薬理的性質から「薬」として、
古くから、利用されてきました。
現在、ドイツをはじめ、ヨーロッパでは、
うつ病や不安障害の、一般的な治療薬として、利用されています。
一方、20以上の国では、家畜による摂取が、流産、最悪、死をもたらすことから、
毒草として、リスト化されています。
日本では、薬事法上、薬効を標榜しない限りは、「食品扱い」ですので、
ハーブとして、市販されているのが現状です。
2. セントジョーンズワートの効果
「ヒペルホリン」(ハイパフォリン)『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)
セントジョーンズワートの効果については、議論があります。
ヨーロッパの研究では、
「通常の薬と同じくらい有効で、通常の薬よりも副作用が少ない」
としています。
(※ただし、効果があるとする研究のほとんどは、ドイツ語圏のものです)
一方、アメリカの研究では、
「効果が非常に小さいか、全くなく、偽薬以上の効果は認められない」
としています。
また、セントジョーンズワートの主要な有効成分についても、議論があります。
①SSRIのような成分「ヒペルホリン」(ハイパフォリン)か、それとも、
②光増感色素(ひかりぞうかんしきそ)「ヒペリシン」か、あるいは、
③他の成分か。
…詳細は、いまだに不明です。
3. セントジョーンズワートの副作用
「ヒペリシン」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)
セントジョーンズワートの副作用は、
- めまい
- 意識障害
- 胃腸障害
- 倦怠感(けんたいかん)、脱力感
など
SSRIのような成分「ヒペルホリン」(ハイパフォリン)が、他の成分の吸収率、薬理作用、薬物代謝に、影響を与えますので、
多量に摂取した場合には、健康被害が発生する可能性があって、注意が必要です。
なお、光増感色素「ヒペリシン」で、皮膚が光に敏感になり、日焼けしやすくなります。