過呼吸になったときには…
吸う息と、吐く息との割合が、およそ「1:2」になるように、深呼吸をくり返しましょう。
目次
1. 過呼吸の原因
「過呼吸」(かこきゅう、hyperpnea、hyperventilation|過換気、かかんき)とは、
過剰な呼吸・換気を行うこと、
呼吸運動・換気活動の速さと深さが、異常に増加した状態のことです。
「過呼吸症候群」(かこきゅうしょうこうぐん、hyperventilation syndrome|過換気症候群、かかんきしょうこうぐん)とも、言われています。
過呼吸の原因は、
- 水泳
- マラソン
など、呼吸を多く必要とする運動、身体的な要因のほか、
- 緊張
- ストレス
- 不安
- 恐怖
などの情動、精神的な要因によっても、起こります。
几帳面な人や、神経質な人、自己犠牲の多い人などは、過呼吸になりやすい傾向にあるようです。
2. 過呼吸の症状
過呼吸になると、まず、
血液中の酸素と二酸化炭素のバランスが崩れます。
酸素が増大し、酸素過多となり、
二酸化炭素が減少し、二酸化炭素不足となり、
血液がアルカリ性に傾くため、
息苦しさを覚えます。
延髄は、二酸化炭素を増加させようと、呼吸を停止させますが、
大脳皮質は、呼吸ができなくなるのを異常と捉え、さらに呼吸させようとするので、
呼吸困難をきたします。
また、血管が収縮してしまい、
顔や手足のしびれ、
筋肉の硬直。
それらが悪循環となって、症状がひどくなっていくのです…
- 息苦しさ
- 呼吸困難
- 顔や手足のしびれ
- 筋肉の硬直
- 胸部の圧迫感や痛み(呼吸を深くすると、胸部に圧迫感や痛みを感じる)
- 動悸
- パニック
- 目眩(めまい)
- 頭痛
- 耳鳴り
- 悪寒
- 眠気
- 失神
3. 過呼吸の対処法
☆深呼吸法
☆ペーパーバッグ法
☆過呼吸を予防するには…
☆深呼吸法
①5秒くらいかけて、少しずつ、息を吸い、
②1~2秒くらい、息を止め
③10秒くらいかけて、少しずつ、息を吐きます。
吸う息と、吐く息との割合が、およそ「1:2」になるように、
再度、呼吸をくり返しましょう。
呼吸の速さと深さを、自分で意識的に調整すれば、
2~3分くらいで、自然に治まります。
自分でコントロールすることができそうになければ、
次の方法に移ります。
☆ペーパーバッグ法
①紙袋やスーパーの袋に、口・鼻をあて、
②吐いた空気を、再度吸い込むという行為をくり返し、
血液中の二酸化炭素の濃度を上げます。
やり過ぎて、逆に、酸素不足にならないよう、
紙袋などに、少し隙間を作っておきましょう。
ハンカチやタオルでも、代用できます。
何もなければ、自分の手でもかまいません。
☆過呼吸を予防するには…
過呼吸を予防するには、腹式呼吸が効果的です。
緊張しそうなときや、大きなストレスを感じたときは、腹式呼吸でリラックスしましょう。
より効果的な腹式呼吸を行うポイントは、以下の記事にて紹介しております。
本記事と合わせて、ぜひ参考にしてみてください。