脳は、言葉をそのまま再現しようとします。
「マイナスの言葉 + 否定」では、脳がはじめの「マイナスの言葉」に反応してしまって、逆効果になってしまいます。
目次
「緊張しないように。緊張しないように」は、逆効果
次のように思ったとき、あなたの脳は、どう反応するでしょうか?
…
「ピンク色の豚の貯金箱を、思い出さないようにしよう」
きっと、そう思っても、ピンク色の豚の貯金箱を、思い出してしまうはずです。
「いつもサングラスをかけている、タモリさんを、思い出さないようにしよう」
きっと、そう思っても、タモリさんを、思い出してしまうはずです。
…
「〇〇しないようにしよう」の、はじめの「〇〇」の時点で、
脳は、瞬時に、それを思い出そうとします。
ですので、
「〇〇」の後に、「しないように」という否定を加えても、もう手遅れです。
…
「食べないようにしよう。食べないようにしよう」
そう思えば思うほど、脳は「食べる」ことを意識して、食欲が出ます。
「あがらないようにしよう。あがらないようにしよう」
そう思えば思うほど、脳は「あがる」ことを意識して、あがってしまいます。
…
意識すればするほど、勝手に、体が反応します。
これが、脳の仕組みですので、仕方がありません。
あがり症の方が、よく口にしやすい、あるいは、心の中で唱えやすい、
- 「緊張しないようにしよう」
- 「失敗しないようにしよう」
- 「間違えないようにしよう」
…残念ながら、これらはすべて、逆効果でしかありません。
どんどん、緊張し、失敗し、間違えるような、体の反応を引き出す言葉の使い方を、しているからです。
よく、子供に対して、
- 「こぼさないようにしなさい」
- 「ころばないようにしなさい」
- 「落とさないようにしなさい」
- 「割らないようにしなさい」
などと、声をかけている親御さんを見かけます。
ところが、そういう子供ほど、
- こぼして、
- ころんで、
- 落として、
- 割ってしまいます。
「うちの子は、どうしてこんなに落ち着きがないのだろう…」と嘆いている親の声がけに、実は問題がある場合が多いのです。
いい声がけをすれば、行動は改善される
子供は言われた通り(脳に指令された通り)にやっているだけなのに、
「どうしてこんなに落ち着きがないの!」
なんて怒られる。
踏んだり蹴ったりです。
子育ての上手な親は、
- ×「こぼさないようにしなさい」 → ○「気をつけて運んでね」
- ×「ころばないようにしなさい」 → ○「前を見て歩こうね」
- ×「落とさないようにしなさい」 → ○「ちゃんと持っていてね」
- ×「割らないようにしなさい」 → ○「大事にしようね」
…こんな声がけをしています。
欲しい状態を、素直に、言葉にしてみよう
脳を言葉でコントロールできることを知ったら、再び、肝心の、人前に出るときの言葉を考えてみましょう。
- ×「緊張しないようにしよう」
- ×「失敗しないようにしよう」
- ×「間違えないようにしよう」
などの言葉は、一切捨ててしまいましょう。
そして、
あなたの欲しい状態を、素直に、言葉にするのです。
- ○「人前で話すのは楽しい」
- ○「気持ちよく話をする」
- ○「リラックス。リラックス」
なども、いいですが、
緊張すると、体が自然と「戦闘モード」(頑張ろうとして、からだ全体に血液を多く送っている、好ましい状態)に入るので、
この状態を上手に活用したほうが、より効果が出ます。
ですので、私は、
「ワクワクして楽しい!」
という言葉を、おすすめします。
ドラゴンボールの孫悟空も、強い相手と戦うときには、
「オラ、ワクワクしてきたぞ!」
って、言いますよね(笑)
☆まとめ
脳は、言葉をそのまま再現しようとする
「マイナスの言葉 + 否定」は、逆効果
「プラスの言葉」で、脳をコントロールしよう