「プレゼンテーションがうまくなるために大切なことって、何だと思いますか?」
こう聞くと、一番にあがってくるのは、「プレゼンスキル」です。
だけど、本当は、別に、プレゼンスキルなんて、なくてもいいんです。
目次
プレゼンテーションのコツ
プレゼンテーションは、もちろん、上手いほうが良いですが、
そんなことよりも、大切なことは、
あなたの話に、興味を持ってもらうことです。
興味を持ってもらうためには、
- プレゼンスキルで上手に話すとか、
- 論理的に話すとか、
- 笑いを取るとか、
…そんなことより、もっと、もっと、重要なことがあります。
- 「この人は、私の気持ちをわかってくれる」
- 「この人は、私と同じことを考えている」
そう思うから、あなたの話に興味を持つのです。
すると、あなたの言葉が、
「これは、私に向けて話された言葉だ」
そう思うようになります。
そうなれば、プレゼンスキルとか、あなたの話がおもしろいかどうかと関係なしに、
あなたの話にくらいついてくるようになるのです。
しかし、一対一で話すわけではありません。
多人数を相手に話すのです。
すべての人に興味を持たせるのは、難しいと思うかもしれません。
ですが、そんなことはありません。
それが、この極意、テクニックです。
プレゼンの極意、テクニック
人には、必ず、二面性があります。
これを活用して、
ひとつの事柄を、相反する両面から話すのです。
…まずは、以下の3つの例を見てください。
①「発行部数が減っているから、ここは新しくコンセプトを変えて、リニューアルしたほうがいいと思っている人もいるでしょう。
それとは逆に、部数は減っているが、月刊のファッション誌にしては、まだそれなりの部数を維持しているので、このままの流れで行ったほうがいいと思っている人もいるでしょう。
だから、私は次のことを提案するのです…」
②「今、毎日の仕事が楽しくてしょうがないという人も、いるでしょう。
もしかしたら、昔は楽しかったけど、最近、何か仕事を楽しむことができないと悩んでいる人も、いるかもしれません。
もしかしたら、会社や同僚に不信感を抱き、前みたいに仕事にのめりこめないという人も、いるかもしれません。
だから、私は言いたいのです…」
③「この話を聞いて、この意見に賛成の人もいるかもしれない。
よくぞ言ってくれました、という人もいるかもしれない。
ぜんぜん違うよ、という人もいるかもしれないし、
何を今さら、話にならない、という人もいるかもしれない。
だから、そんな人に、私は言いたい…」
…どうでしたか?
相反する両面のことを言っているのが、わかりましたでしょうか?
②・③も、二面的なことを言っているのですが、
気持ち的に、それぞれ、3つと4つに分けました。
こういう話し方をすると、
- 「あ、それ、私のこと言ってる」
- 「そうそう、そう思ってた」
そう思うようになります。
すると、
- 「これは、私に向けられた話だ」
- 「この人は、私の代わりに話してくれている」
そう思うようになり、
話に興味を持ち、入り込んでくるようになるのです。
そして、
その後のあなたの提案も受け入れやすくなっていきます。
文章にすると、「全部の意見を言ってるだけじゃん!」、…そう思う方もいるかもしれませんが、
聞いている人たちは、あなたの話をありのままに聞いているわけではありません。
自分の興味あるところだけが記憶に残り、それがあなたのプレゼン全体の印象となるのです。
星占いだって、自分の星座のことしか、頭に入らないですよね。
これは、一見シンプルなようですが、
プレゼンでは、極意と言っていいほど、聞いている人たちの心をつかめるテクニックです。
ただ、気持ちを込めて話さなければいけません。
棒読み状態だと、効果は薄くなります。
でも、あなたが参加者の顔を見れば、どういう気持ちかというのがわかってきます。
参加者たちを見て、推測できることを、代弁してあげればいいのです。
そうしたら、きっと、相手の心は、あなたに、グッと、近づいてくるはずです。