あがり症を克服する方法を、知っていながらも、多くの人が、その行動・継続をできないでいます。
…しかし、これには、次の合理的な理由があるのです。
目次
あがり症を克服できない仕組み ~行動しない、継続しない~
あがり症を克服する方法を、知っている人は、たくさんいます。
ところが、
あがり症を克服する方法を、知っていながらも、多くの人が、その行動・継続をできないでいるのです。
- 本を読んだり、
- ネットで見たり、
- 教材を買ったり、
- 講座を受けたり、
- セミナーに参加したり、
- 話し方教室に通っても、
「実際に学んだことを行動に移す人は、1割ほどしかいない」と言われています。
さらに、
「それを継続して行う人は、また、その1割ほどしかいない」と言われています。
…しかし、これには、次の合理的な理由(①②)があるのです。
①変化を嫌がる、脳の仕組み ~自分との戦い~
何か新しいことを始めると、その行動を「脳」が止めようとします。
例えば、ダイエットをしようとして、食事の量を減らしたのに、それが続かない…という経験のある方も、少なくないでしょう。
これは、意志が弱いからではなく、
実は、人間のもつ防衛本能がそうさせているのです。
人間の本能は、通常、今の状態を「安全」と認識しています。
そのため、
なるべく、今の状態から変化しないように、変化しないようにと、努めているのです。
ですので、
もし、あなたがダイエットをしようとすれば、本能は、
「危ない。痩せないようにしなくては!」
と、無意識に、食べさせようとするのです。
あなたが、あがり症を克服するために、行動しようとすると、本能は、
「危ない。あがり症を克服させないようにしなくては!」
と、危険を感じ、こんな声を頭の中に響かせ始めるでしょう。
「こんなことをして、変わるわけがない。ばかばかしい」
…変化を嫌がる脳の力を、あなどってはいけません。
ときには、失敗する夢まで見せることがあります。
しかし、それでも、新しい自分になるために、
行動しましょう、継続しましょう。
…三日坊主になっても、かまいません。
5日目から、また始めればいいんです。
そんな気持ちで、新しい行動を続けていけば、必ず、脳はその変化を認めてくれるようになります。
脳が変化を認めれば、その勢いは、一気に加速します。
一気に加速するその日まで、ワクワクしながら、新しい行動を続けていきましょう!
②変化を嫌がる、周りの人への対処法 ~敵は、自分だけではない~
変化を嫌がるのは、自分の脳だけではありません。
あなたの周りにいる、家族や友人も、あなたの変化を嫌がる傾向にあります。
大きく変化すればするほど、それは顕著にあらわれます。
例えば、「もうネガティブな会話はやめよう」と決めたとします。
そうすると、これまでグチや不満などで盛り上がっていた友人との関係が、崩れ始めます。
そして、このバランスを元に戻そうと、友人はこう言ってくるかもしれません。
- 「なんか最近、面白くないよね」
- 「最近、何かあった?」
- 「やめたほうがいいよ」
…その言葉に、傷つくかもしれません。
もう、やめたいと思うかもしれません。
しかし、
やめてはいけません。
…私が、あがり症を克服したときも、友達から、上と同じことを言われたことがあります。
いろんなことを学んで、しゃべる内容や行動が急激に変化した私を見て、家族に心配されたこともあります。
変化しようと、努力すると、それを後押しするどころか、それをやめさせようとする抵抗が起こります。
もちろん、周りの人も、足を引っ張ろうなんて思ってはいません。
今のバランスが崩れるのを、周りの人の脳が、元に戻そうと働いているのです。
- 「そんなのできっこないよ」
- 「どうかしちゃったんじゃない?」
- 「そんなことやめたら?」
…意外にも、これまで協力者だと思っていた身近な人から、こういう抵抗が起こるので、多くの人は、その変化を諦めてしまいます。
しかし、
この周りからの抵抗は、自分自身が変化を始めた証拠であり、
この壁を乗り越えれば、新しい自分になれるフラグです。
しばらく、その周りの抵抗に負けずに、動き続けていると、
動いていることが、だんだん、楽になっていきます。
その頃には、周りにも、新しい自分への認知が広がり、
脳が、周りが、その変化を認めてくれるようになります。
もしかしたら、友達が減ってしまうのではないか…と、恐れを感じる方も、いるかもしれません。
でも、安心してください。
あがり症を克服した、あなたには、今まで以上に、たくさんの人が、引き付けられます。
それも、今まで以上に、自分のことを理解してくれる人たちです。
人生が、今まで以上に、楽しくなることは、間違いありません。
周りが、その変化を認めてくれる、その日まで、ワクワクしながら、新しい行動を続けていきましょう!
☆自分を知らない人が集まる場所で、話す機会をつくろう
「自分を知らない人が多いほど、簡単」ということも、コツとして知っておくと、いいでしょう。
自分のことを知っている人が多いときには、
- 「〇〇さんは、消極的」
- 「〇〇さんは、人前で話すのが苦手」
- 「〇〇さん、らしくない」
など、周りの意識(変化を嫌がる力)が働きます。
自分の期待した通りでない行動をする人を、元に戻そうとする力です。
人は、無意識に、「人の期待に答えなければ…」と思ってしまい、
ついつい、みんなが知っている自分をふるまってしまうのです。
ですので、
できるだけ、自分を知らない人が集まる場所で、話す機会をつくれるように、努めてみましょう。
- 他人に道を尋ねる
- 商品の場所を店員さんに尋ねる
- 電車でお年寄りに席を譲る
- 大勢のいる場で質問をする
- 飲食店で店員さんを大声で呼んでみる
など、日々のトレーニングの成果を試す、小さな本番を設定しましょう。
少しずつ、自分を人目にさらし、小さな成功を積み重ねることが、大きな成長に繋がります。